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アラサー社会人のイギリス大学院留学

エディンバラ大学の修士課程で四苦八苦しながら勉強しています。

深夜特急に乗らない人生

雑記

 沢木耕太郎の『深夜特急』シリーズを読んだ。26歳の青年が香港、バンコクを経てデリーに渡り、そこからバスでロンドンを目指すという話。半ばバックパッカーたちのバイブルとなっているらしく、Amazonで本作のレビューを見ると「私はこの本で会社を辞めてアジア放浪に出ました」なんて人がいる(しかも複数!)。

 僕の場合は「旅に出たい」というより「この人の生き方(旅の仕方)は僕には絶対に真似できないな」という気持ちの方が強かった。カジノで一晩粘って大負けをほぼ取り返したり、イタリアの田舎で宿に飛び込んで値段交渉をしたり、バスで隣あった人と話し込んだり。

 僕は元来インドア派でコミュ障気味なので、こんなタフな旅はできない。旅行に出るときは必ず往路・復路とホテルを予約する。グーグルで「エディンバラ 治安」とか何度も検索する。日本にいても、1人で居酒屋に入ったことは人生で数えるくらいしかない(たぶん片手で足りる)。もちろんイギリスでは1度もない。カフェに入るときもついついチェーンの店に足を運んでしまう。『深夜特急』の主人公とはかけ離れたタイプだ。

 逆に言えば、こんなインドア派の僕でもITやら何やらを駆使すれば海外で生活し、大学院に通って、たまには旅行に出る生活ができてしまう時代になったということかもしれない。これが『深夜特急』の刊行された当時であれば、当然オンラインで電車の予約などできないし、Google Mapsもないから道に迷ったら人に尋ねるくらいしかない。これらの技術がなければ(あるいは技術を使うことができなければ)海外留学なんてできなかっただろうと思う。